「ハタラク」トイウコト


「ほぼ日刊イトイ新聞」の特集が本になった『はたらきたい』を、最近読了しました。
(コーナーこちら

糸井重里が、人事のプロやフリーの仕事人、はては矢沢永吉にまでインタビューし、「人間にとって働くとは何なのか」ということを問うた本ですね。いちおう就職論と銘打ってますが、いわゆる面接のテクを伝授するわけではなく、人生論っぽい切り口で迫っています。

いちばん印象深いのは、人材紹介を手がける「面接のプロ」が言う、「面接で聞きたいのは、君が人生の中でいちばんたいせつにしてきたものは何? ということだけ」かな。
その質問に、目を輝かせて答えようとする姿勢を見せる人間なら、たとえ答えが拙くても、いい仲間になれそうだ、、と思うのだそうです。
私は就職活動していませんし、非常に限られたせまい世界で育ってきたせいか、こういう理想論的な言い回しには、とってもハッとさせられるのです。

幸いにも、坊さんは私にとって天職と言い切れます。
まあ、「職」ではないとすると、坊さんで良かった・・と常に思えると言えますか。
坊さんであるというのはとっても便利で、たとえばボランティアするにしても、お寺以外のいろんな職にあたっても、教育について悩んでも、福祉について考えても、大きく平和に思いを馳せても、「それは坊さんだから」の一言で自分を納得させられます。「人生の中でいちばんたいせつにしてきたもの」は、そこでも得てきたし、またこれからも得られるでしょう。

こんなたいそうなことを考えたのは、じつは、この夏ムスコズが10歳になるからかな。。。

曹洞宗では、10歳になると「得度(とくど)」という、坊さんの仲間入りをする式を受けることができます。

しかしながら、それは私にとっては、ある意味とてもとても悩ましいことでもあります。
以前、林家こぶ平(当時)が、「子どもに、親父のような噺家にならなってもいいと言わせたい」と言っていたんですね。
私が、ムスコズに、「親父のような坊主にならなってもいい」などと言わせられる日が来るんだろうか。自分の「たいせつにしてきたもの」って、それだけ価値のあるものか。それを、はたして伝えることなんてできるんだろうか。。。

そんなことを(ごくごくたまに-笑)思わせてしまう本でありました。日々にはそんなポリシーなんて全然ないのにね。

2 Replies to “「ハタラク」トイウコト”

  1. 電車の中からの書き込みです。我が次男も就活では、面接で何を頑張って来たか?と問われたそうです。(友達に誘われてたまたま始めた)キャディのバイトをしていた時の話をして、ゴルフメーカーから内定を頂きました。就職が決まると、親としての役目が終わった気がしてホッとしましたです。就職超氷河期を終えたとはいえ、会社説明会・エントリーシート提出・面接・筆記試験・圧迫面接→社長面接→内定!と学生も心身共にクタクタになるのが現状のようです。現実は、厳しい〜!

  2. 小夏さんありがとうございます。
    やはり面接は緊張するものですよね。
    プロの面接官なら、付け焼き刃の姿勢や、言い古された表面だけの言い回しなど瞬時に見破ってしまうでしょうし。
    厳しい厳しい現実の中、どんな世界でも通用する人間に育ちたいし、子どもにも育ってほしいです。

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